舞台の魅力

DAIHATSU 心斎橋角座が開業したのが2019年1月。何度も噂に聞きながら、立ち寄ることがなかったのですが…今回思った！「もっと早くに来るべきだった～」この後悔を取り戻すべく、2月の演目スケジュールを目を皿のようにして眺めているところなのです。

DAIHATSU 心斎橋角座の公式サイトによりますと…「角座」とは「角の芝居」と呼ばれた江戸時代に遡るのだとか。「道頓堀五座」と呼ばれ、1960年～70年代には、上方演芸の殿堂として栄えたそう。その後、「角座」の名称は、松竹の直営映画館（中央区）や松竹直営の劇場「B1角座」（中央区）に引き継がれ、2008年の角座ビル（中央区）の閉館と共に消滅。

「角座」この由緒ある名称を、日本のエンタテインメントの中心である東京・大阪で復活させ、 新たな歴史をスタートさせたいと、2011年に新宿角座が開業。2019年に当「DAIHATSU 心斎橋角座」が開業。この劇場から、日本を代表するエンタテインナーが続々と輩出され、文化の発展に寄与できるものと考えております～とのことなのです。

演目はもうほんとうに様々。音楽ライヴありクラシックコンサートあり、寄席はもちろん、松竹芸人のネタライヴにOSK日本歌劇団の公演も。そして、この座席数120席・スタンディング165名を収容する貸ホールも。企業のパーティーなんかにも活用できちゃいます！

取材のこの日は「PRECIOUS STONES」を拝見。OSK日本歌劇団の愛瀬光・遥花ここ・麗羅リコ・栞さな・唯城ありす（敬称略）のレビュー（歌と踊り）です。 OSK日本歌劇団をまだ観たことのない方！ワタクシは恥ずかしながら初めて観たんですが、これがこれが、かなりハマリます！

1922年に松竹楽劇部として結成されたOSK日本歌劇団。研鑽を積んだ歌唱やダンスが、こんなに圧巻なものとは。。指の先まで緊張が伸びる身体の動き、低音～高音になだらかに流れる声。すごいすごい！！！これがおんなじ人間のなせる業なのかと圧巻！

そして何よりも、カッコいい＆美しい♡ひとくちに「男役」といっても、愛瀬光さんと栞さなさんでは醸し出すメンズ感がまるで違う。さらには演目によってもそれぞれ別の人物のように異なる表現力で、さながら男前を何人も観ているような錯覚に…ワタクシ目が♡状態。

「娘役」の遥花ここさん・麗羅リコさん・唯城ありすさんも、魅力的すぎる♡同じリズムと振りで踊っていても、三者三様のキャラクターが随所に受け取れて、ミュージカルの一幕を観ているような不思議さ。1人ずつに登場人物の物語が秘められているような錯覚に。

演じながら踊ってるって言葉がいちばん近いかもしれません。多人数ではなく「5人だけの演目」というのもDAIHATSU 心斎橋角座ならでは。だから、近いんです。歌声で身体に振動が来るくらいの感覚で、圧倒されっぱなしの約1時間。

客席にまで躍り出てくるライヴ感や一体感もたまりません。「撮影OK」の一幕もありで、かなりのファンサービス構成と思われます。ワタクシOSK日本歌劇団をDAIHATSU 心斎橋角座で初めて観ることができたのは“かなりのラッキー”だと思います！！！

最後はテーマソング「桜咲く国」を伝統の傘回しでフィナーレ。もうまさに“夢見ごこち”状態。見終わったあとに現実に戻って初めて「夢中になって観てたわ～」と実感すること間違いなし。そしてまた観たくなる、まさに中毒性。あの夢中になる時間をもう一度再現したくなるハマリ方！

一方、こちらは「SG マンスリーチャンピオンシップ」。松竹芸人たちが漫才やコントで順位を競う、参加組数20組のガチバトル。2020年1月から新シーズンがスタート。実はこの審査…

観に来たお客さんが審査員という、本当に本当のガチバトルなんです！

開場後、続々と入ってくるお客様たちが審査員なの。どんなジャンル・どんなネタ・正統派・革新派…まったく関係なく「この会場をウケさせた組が勝者」というシビアな緊張感が漂うチャンピオンシップなんですね～！！！

だから…司会のトライアングルさんから、チャンピオンシップシステムの説明はあっても、審査員（観客）に評価基準などもちろん説明等はなし。そう、ただただシンプルにより多くの方から「面白かった」と思われること、そこのみが勝敗となるのです。

初めに登場した「オールスターズ」。実はワタクシ生で漫才を観るのが生まれて初めて。いや～驚きました！テレビやスマートフォンで見るのとは大違い。

発音・活舌・1語の音が…こんなにもクリアだったんですね。最後尾席で観ているワタクシにもはっきり＆くっきりと言葉が届くんです。 （画像は「ラッキーピエロ」）

加えて、リズムや緩急に畳みかけがドンドンと迫ってくる勢い！だからコントでは「間」がこんなにも面白かったなんて、今まで本当に分からなかった！ （画像は「獅子舞フード」）

あ！ワタクシ、この方は知っています。ぐるナイ！おもしろ荘（日本テレビ）で拝見しました。元旦からず～っと頭から離れなかったベルサイユさんだ！（画像は「ベルサイユ」）

と、そこで事件が起きたのです。「だるまウィンナー」の演目中に…ひとつのオチを会場のお子様が答えてしまうというハプニング！会場は爆笑に沸き、慌てる「だるまウィンナー」の2人。しかしながらうまく回収（さすが！）し、そのまま漫才続行というプロの矜持！！

ああ、これがライヴなんだと、ワタクシ深く納得。何が起きるか分からない、どう沸くか見えない、だって「生ライヴ」だから。コンチェルトのスタバネタ「スタバは義母」で笑い転げるワタシもいれば微笑程度の人もいる。芸人さんもワタシたち観客でさえ「先が見えない」だから面白い！！！

そう思って改めて舞台を見ますと、芸人さんの生の熱量がグググっと伝わってくるんです。体温や汗まで伝わってくるような臨場感なのです。（画像は「ウッドランド」）

これは舞台で観てみないと分からなかったこと。テレビや動画ではなく、ましてや収録ではなく舞台での生バトルだから味わえる醍醐味ではないでしょうか！（画像は「風穴あけるズ」）

SG マンスリーチャンピオンシップは2020年の1月から始まったばかり。年末には年間チャンピオン決定戦も視野に、月に1回の定期公演となります。（画像は「ブルーウェーブ」）

先述の通り、漫才あり、コントあり、1人ネタもあり。 （画像は「ふじいもやし」）

もちろん女性芸人コンビもおられます。バレンタインとあざとい女性と…はたまたジブリにまでネタが飛ぶアルミカン。

ふっくらコンビでふっくらネタのPink Paris。

声優ネタで弾みの効いたドキドキ★純情ガールズ。

コンビ結成15年目以下の若手NO.1を決める戦い「カドキング」初代キングのたらちねや、

ドシッと安定のネタで会場を沸かせた雷ジャクソンも。

ここまでは「アンダー15」ステージ。この先がこの日のチャンピオンを決める「トップ5」へと進むのですが実は取材はここまで！この後のバトルはどうか皆様の目と肌で、会場で実際に舞台を観て…体感してください★（結果ご報告は後述）

いかがでしたでしょうか。舞台ならではの臨場感やリアルライヴ、そして一体感も。毎月のスケジュールは公式サイトで随時更新されています。ヒリヒリと生身に感じることのできるエンターテイメントが詰まった、DAIHATSU 心斎橋角座へ是非足をお運びくださいね。