クリスマスディナーどうする？

当特集としては珍しく男性に向けて発信します。心斎橋周辺はおろか世の女性の味方であるワタクシから、クリスマスディナーのご提案なのです。まさか、近所の居酒屋や定食屋で済まそうなんて考えてないですよね？いいんですよ「普段使い」ならば。そりゃー彼女は「どこでもいいよ」なんてかわいく言うでしょう。それを真に受けたらホントのアホです。クリスマスは女子にとって「普段」じゃないんです。スペシャルなんです。あ？もしかしてオシャレなお店に行くのが照れる？いますね。そーいう男子。大丈夫。今回ご紹介するのは質実剛健な本気のイタリアン。単なるオシャレ店とは一線を画す、ほんまもん。「No Name Cafe at cag」のご案内です。

場所は、心斎橋筋商店街のど真ん中。ビルの3階に隠れ家のように位置しています。吹き抜けからは自然光が降りそそいで、開放感は抜群。白と木目を基調とした店内。漆黒のテーブルやチェアも。そんな店内はひじょーにオシャレです。でも、構えなくて大丈夫。ゴテゴテとデコライズの雰囲気ではなく、質感で魅せるミニマルデザイン。つまり、大人好みで男性の美意識も刺激する心地の良さ。イタリアのアンカップ社のデザインも◎。彼女だけでなく、あなたも満足の空間なのです。

さて、こちらのレストランがいかに質実剛健か？それは素材仕入れの本気度に現れます。肉類は大阪羽曳野の「東野精肉店」から仕入れる国産牛。日本各地からその時期いちばんの逸品が届くのだとか。
さらには、ハラミにつながる希少部位「インサイド」や骨盤の横に付く「メガネステーキ」など。これらは真空チルドの塊で店内へ到着。冷凍は一切かけないこだわりなのです。さて、そんな希少な肉類はどのように加熱するか？コレ、その店のフィロソフィーが問われる命題なのです。

「肉類の加熱は炭火で」「遠赤外線で旨味が増す」とは、よく聞くのですが、当レストランのマネージャー高落氏は真っ向反対派。「うちの肉類は、味はもちろん香りが非常に秀逸。炭の香りは本来の味わいを損ねます」との弁。むむむ！かなりの本気度に唸るのです。両面に焼き色を付けたら、低温オーブンで加熱。極上のレア感での提供が要なのだとか。画像は希少部位インサイドのステーキに、ワインソースを添えたもの。お味の感想は後に続きます。

次に魚介類の紹介です。毎朝、高落マネージャーはじめスタッフ総出で廻るのが、中央・黒門・天満の３市場。時間をかけて信頼を構築した仲買い人からの情報や、自らの五感で目利きして旬の鮮魚を調達。全てが天然鮮魚で養殖は一切無し！魚体の損傷は味を落とすと、網漁よりも一本釣りにもこだわっているそう。五島列島のハマチや北海道のブリ、淡路のタイや和歌山のヨコワ。産地×季節×鮮魚のロジックに加え、漁法にも目利きを働かすとは、只者じゃありません。

そんな天然鮮魚の旨味を引き出すには、提供時間を逆算した「仕込み」も一役買っています。例えば、“ハマチの漬け“に加えるのは爽やかな柑橘類。脂質が運ぶ旨味を引き立たせるため、柑橘の酸味と苦味は欠かせないのだとか。高落マネージャーはじめ、スタッフの多くは多種多彩なジャンルの厨房出身者。「○○料理」という定石を超えたステージで着眼・発案・仕事を進めます。主役はあくまで「食材」で、調理法はその食材が最も旨味を引き出せる手法を選択するそう。

さて、もう解けましたね？「女子的オシャレ」とは一線を画す、本気度の高い一軒。にも関わらず、店内もスタッフさんもみんなスマート。なかなか無いです、こんな店。さて、取材で戴きましたインサイドのステーキですが…野趣味と上品さがここまで同居できる？ってくらいの絶妙火加減。柔らかくて、噛めば噛むほど味が広がります。そして、アコウのアクアパッツァに至っては、天然鮮魚の身の締りや脂質の程よさがレモンを利かせたソースと好相性。感激！

現在、スタッフ総出でクリスマスディナーの開発に取り組んでいる「NO name café at cag」。
前菜、サラダ、アクアパッツァ、お肉料理、パスタ、クリスマスデザートの6品になるかも…？と情報を得ました。ひじょーに楽しみです。世界各地のワイナリーとつながりを持つインポーターから届くワインやシャンパンも豊富で、美食家な彼女もあなたも満足すること請け合いですよ！料理も空間も上質を味わいたいクリスマスに是非♪