EVISU心斎橋店
ラギット&エレガントな‥
コーデの極意
EVISU心斎橋店
日本初の快挙
創業は1991(平成3)。もう33年前のこととなりながら、今でもその創業時を鮮明に覚えている方は多い。関西…とりわけ大阪でいまでも服好きなオッチャンやオバチャンならば、えべっさんのように目を細めて思い出す、EVISUがまだ1日に14本しかジーンズを製造できなかったあの頃。「カモメ履いてる人見かけて、ゴツいなぁ思ぉて、うしろ追いかけたことあったワ」と話してくれるオッチャンもいるほど。そう、今回は昨年秋にオープンした「 EVISU心斎橋店」の話題です。
創業から、あれよあれよという間に国内業界に愛されて、世界にヴィンテージジーンズのトレンドを巻き起こし、独自の職人技でコレクターやファッショニスタに厚く支持され続けるEVISU。今も変わらない品質への矜持で、もはや古典的絶対地位を維持、そうしてそうして…ライフスタイルシーンへも進出。日本国内では、表参道、代官山、そしてここ心斎橋にオンリーショップを構えています。
1F/EVERGREEN MENS
同店はB1Fと1Fと2Fの3フロア構造となっています。1Fは「EVERGREEN」。ヒップポケットのステッチをペンキペイントするあの「カモメマーク」や、大きくあしらった「大黒」がズラリとならぶフロア。
B1F/EVISUKURO MENS&LADIES
B1Fは「EVISUKURO」。より日常やストリートよりに展開されるライン。ここを目当てに訪れる海外ツーリストも多いそう。「EVISUKURO」の実物をここまでラインナップする希少なフロア。
2F/LADIES&KIDS
2Fは「LADIES&KIDS」。「キッズがあったの?」と驚きのアナタ。そう、あるんです。今回は店舗全体のご紹介となるので、今後の取材に期待してください!というか、記事なんて読んでる時間あったら、いますぐ店舗へ足を運んで、リアルを体験しておいで♡
2F/HAND PAINTNG SERVICE
2Fのこのフロアには「HAND PAINTNG SERVICE」があります。あの、大胆に太く一筆で描く「カモメマーク」の1本線。その工程を目前で体感。手がけるのは店長の山田さま。本日はポーズを取ってもらっての撮影です。
そう、このマークは「一本筆」であることに多くの人の心を掴んでいます。それは愛好家だけに留まらない、さっきのオッチャンの話やないけれど、このマークを街で見かけること、視認して記憶して、心んなかで再生すること。それ自体が1991年大阪創業の、この世界的ブランドを反芻することそのもの。
「何百回と描いていても、毎回そりゃ緊張しますよ」とニッコリ笑う店長の山田さん。本日は山田さんと、スタッフの雲川さんのEVISUコーデを拝見します。
メンズデニムシャツをアウターに。
ショートパンツにニーハイソックス、編み上げブーツにニットキャップ。王道のストリートスタイルでありながら、ひと味もふた味も定石を「外す」小ワザの連打。雲川さんの得意はカラー&マテリアルのミックスアップのようです。ショートパンツは赤、タイツもうっすら赤系、そしてネイルの赤。ニットキャップのオレンジと編み上げのキャメルを「↑↓」にカラー連動させて、さらには・・・
これらエレメントのすべてをかけて際立たせるのが、このオーバーサイズ(メンズサイズ)デニムシャツ。フロントポケットに「カモメマーク」、バックには印象的なサイズ感の「カモメマーク」。それもアップリケ縫い付けの手の込みよう。もちろん味のなじんだデニム生地も滋味&艶の双方を担保。確かに、このシャツを別のアウターで覆って隠してしまうのはもったいない。「ならばアウターに」と大胆な発想で。
刺繍スカジャンのエトセトラ…
ここで山田さんコーデのご紹介です。目を見張るようなスカジャンをコーデポイントに。和のインパクトあふれるスカジャンがかなり目を惹きながら、全体コーデになじむ…その理由はやっぱりEVISUのクラフトマンシップにあるのです。
キャップとジーンズ、どちらもEVISU。特にジーンズの重厚感はインパクトあるスカジャンに勝るとも劣らない、引けをとらない。旧式の織機で織り上げられるセルビッチデニム。ヴィンテージディティールと粗くも感じられる質感。そして、深みある色合い。ラギットとエレガント、どちらにも表情を魅せる、さすがの1本。
同じクラフトマンシップは、この刺繡にもぞんぶんに注ぎ込まれます。立体感やストーリーが浮かぶ絵柄。照り返すゴールドの光沢に着物のような瀟洒さ。スカジャンとしてのフォルムや艶感も悠々と漲らせ、近くに寄ってずっと眺めていたくなるほど。
ピンク、の取り扱い方。
最後は雲川さんコーデで締めましょう。当コーデはなんといってもサイズ感の勝利です。ジャストフィットトップスに裾余り&ロールアップのデニム。緩急を効かせた全体シルエットでガーリーというよりはリトルレディの面持ちが印象的。ニットキャップのロゴとトップスフロントの「カモメマーク」をピンクでリンクさせ・・・
バックデザインにもピンクの「大黒」マークを配置。この魅せ方はまさにEVISUだからこその妙味。そして、バックスタイルを撮っていた時に気づきました。この淡いピンクを追った視線の先が、ブーツのキャメルカラーに行き着くと、ネイヴィー上下のカラーが「パッ」と引き立つ綿密な計算。思わず「上手い!」と膝を打つ、 EVISUコーデです。
最後は、こちらの話題で。
山田さんが持っているのは、2024年の新年限定モデルです。辰年にちなんで龍をあしらった大黒マーク。こちら、すべて刺繍です。全世界限定500本の特別プロダクトで専用ボックス付き。残念ながら、この記事がアップされる頃には完売が予測されます。でも、どうしても記録に残しておきたくて、撮らせていただきました!