心斎橋ミツヤの小儀さん伝授!大丸心斎橋店本館B2Fカウンター鮨の愉しみ方
「魚くみ」さんのお隣の「魚BAR」
あれは、2021年3月の特集記事のこと。「最強のリアルバズり! 心斎橋で話題の鮮魚店」としてご紹介させていただいた、大丸心斎橋店本館B2Fの鮮魚店「魚くみ」さん。そんな「魚くみ」さんのお隣には、珠玉の鮨や海鮮丼を堪能させてくれるカウンター「魚BAR」があるんです。でも、その前に「魚くみ」さんのおさらいを・・・
「魚くみ」さんの魅力は、鮮魚界の価格破壊! 城山三郎も驚愕の強強強強強コスパ!「仕入れ信条」として、ご家庭での調理機会の多い魚種は、必ず!絶対!…クオリティを最優先。そして「商い信条」に則り、“損をしてでも”親しみやすい価格を貼り付ける!さらには、どデカい北海道ホタテや佐賀の活け白魚など、ワクワクとさせてくれる地魚も豊富。そして、なんといっても・・・
松田店長が毎朝毎朝、自ら足を運ぶ北部市場。目利き歴は約20年。さらには、現在、主に取引をされる卸さんとは約7年の間柄で、阿吽の呼吸で選り抜く鮮魚はピカイチ!そんな松田店長が信頼をおいて鮮魚&旬魚をまかせるのが・・・・・
「魚BAR」なんです。さらにさらに…そんな「魚BAR」さんで、ランチタイムや休憩時に結構な頻度でお食事をするというのが・・・
心斎橋ミツヤの小儀部長さん! 御親族ルーツに明石の網元がおられ、鮮魚や鮮魚料理には口の肥えた小儀さんが「魚BAR」を推しています。本日は「魚BAR」がもっと美味しくなる、小儀さんの愉しみ方をご紹介!さらには、「魚BAR」の真価にも迫ります★
小儀さん流「魚BAR」の愉しみ方 その①
カウンターの着席位置にこだわりましょう♪
大丸心斎橋店本館の地下2階に降り立ったら…、まずは深呼吸。小儀さんいわく「着席位置次第で、美味しさがもっと増しますよ」とのこと。具体的には・・・
こおいう位置ね。ご覧の通り、職人さんの手元が覗けます!ネタケースから次々と取り出される鮮魚。流麗な動きで次々と握っていく手元。このワンシーンはかなりの隠し味!目が釘付けとなり、ジワジワジワと心拍数が上がる瞬間。スペシャルな前菜ともいうべきスターターに心が躍って踊って止まらない!
小儀さん流「魚BAR」の愉しみ方 その②
はじめは安価なセットがいいんです。
これは意外!?珠玉のネタを並べる「魚BAR」にして、ファーストオーダーは安価セットにしなはれと!? 同店では、「本日の特選八貫」1,980円や「本日の特選十貫」3,080円など魅惑的セットがある中で、小儀さんは敢えて「梅にぎり」870円をファーストオーダーするんだとか。実は、これにも裏ワザが秘められていたのであります!
小儀さん流「魚BAR」の愉しみ方 その③
セットを堪能したら、いよいよ本番!アラカルト注文を♪
そう、ファーストオーダーは助走だった!? 「梅にぎり」870円を充分に堪能したら、次からが本領発揮だったわけ。「魚BAR」が開業してから、かなりの頻度で通い続ける小儀さん。春夏秋冬の4シーズンどころか、週ごとの…いや、日々の仕入れ状況の違いも「愉しむ」ことを最大の喜びに、その日の海域で漁師さんが腕を揮い、その日松田店長が買い付けて、その日職人さんが握る…という「代替えできない、その日だけの恵み」を堪能するわけなのです。
だから…注目すべきはココ!!!!<本日のおすすめ>から心ゆくまでアラカルトオーダーを愉しもうってコトなんです。「だから、初めは“梅にぎり”がいいんです。セットでお腹を美味しく満たしたら、次は味わいの一貫を贅沢に愉しむのがおススメです」と笑み話す小儀さん。
いかがでしたでしょうか?心斎橋ミツヤの小儀さん流「魚BAR」の美味しい楽しみ方3ポイント。とはいえ、目のくらんだワタクシは・・・ 「本日の特選八貫」1,980円をファーストオーダーするという、食いしん坊ぶりを発揮。注文を受けた職人さんの手が動き出します。
もう、それは「早い」なんて生ぬるい言葉じゃおさまらない。目が追いつかないスピード、職人さんの全身から発せられる緊張感、香りも音も視界もぜーーーーんぶ持ってかれるワンシーン。
朝いちばんに松田店長から託された鮮魚を捌き、柵にして保管。その時にも、寝かすべき魚種や塩打ちして余分な水分を落とす個体を瞬時に判別し、最適なお仕事を運ぶ職人さんたち。オープン後は、注文を受けてから刃を入れるネタや、炙るネタ、など、綿密に施すお仕事。そうやって仕上がる、 「本日の特選八貫」1,980円が・・・こ れ だ!!!!!!!
じゃん!これが取材時の「本日の特選八貫」1,980円。左端9時の位置から時計回りにいくデ! アワビ(刺身)→本鮪中トロ→イサキ→キンメダイ→ハモ→自家製煮アワビ→海老→カンパチ→カマス で、どうだぁぁぁぁぁ!!! お気づきの方もおられるかと思いますが、なんと刺身1+鮨8という大盤振る舞い♪♪味わう前から「参りました!」状態です。
この8貫の中から<特筆>としてご紹介したいのが、イサキとカマスでしょう。むろん、中トロは指先が動揺するほど印象深いし、カンパチも有頭の海老も目からハートが飛び出るくらい衝撃すぎる。それでもワタクシの心をガッチリと掴んで、今も口内に味わいがよみがえり、「あぁ!もういっかい食べたい」と身もだえるのは…イサキとカマスなんです。その理由をお伝えする前に、職人さんをご紹介♪
本日インタビューにお応えくださったのは北川さん。関西で日本料理歴30余年→つまり大阪に揚がる鮮魚&旬魚を扱い続けてきた職人さん。日々変わる海流状況からどんな鮮魚が入ってくるか変動の多い中、松田店長が信頼して魚を託す職人さんなのです。そう、どんな魚種も個体も、その持ち味を前面に打ち出すのが北川さんのお仕事。
まずはイサキ。北川さんは霜降りを入れているんです。その理由は「皮ごと味わって欲しい」から。ひと口含めば…皮によって連なった身が押し返すような弾力を伴いながら口内にほどけてゆく。その身の流れは、海流に泳ぎ締まった自然の強さ。咀嚼するごとに淡泊な旨味がグラデーション。これを体感させるための「皮ごと&霜降り」だったのかと膝を打つ!!!!
そして、カマス。丁寧に入れられる刃仕事が目を奪い、炙られることで香り立つ薫香にも恍惚と。こちらも「皮ごと味わって欲しい」から炙った話す北川さん。その理由が咀嚼の瞬間に右脳をガツンと直撃。皮と身の間に潜む脂が艶やかに際立つのです。炙るからこそ…艶があるのにクリア、そして端正。薫香の源に辿り着いた歓喜と、高密度な味わいに、しばし茫然。
これはもうほんとに「人の手のお仕事」。この手が創り出すお仕事ですよ!重ねて書きますが、ここは大丸心斎橋店本館B2Fの「魚くみ」のお隣の「魚BAR」です。まったく閉鎖的でも敷居が高いわけでもない、気軽に日常使いで立ち寄れるカウンター鮨です。それでいて、このネタ!このお仕事!
それが証拠に、この日は20代と思わしき若い3人グループが並んで海鮮丼を味わってましたもん。初めは「美味しいね」とか話してて、次第に味わうことに没頭し始めて、口をリスのように大きくして、最後は相当に満足げにニンマリとしながら「ごちそうさまです」と。
北川さんは「美味しいって食べて貰えるのがいちばん嬉しいですよ」と話します。だから、ワサビ抜きやシャリコマに丼の大盛りなど、ドンドンと要望は聴かせて欲しいと。そんな同店の、まさに同店らしいネタといえば「自家製煮アワビ」ではないでしょうか。
アワビといえば…コリコリの弾力に「美味しさ」を感じる方もいらっしゃるかと。でも、同店では敢えて「煮る」。時間をかけて煮ることで、お子さんもシニアのお客様も<みんなにとって食べやすい>を適える。柔らかく仕上がった身を噛んだ瞬間、「ああ、美味しいな」と素直に納得させられてしまう、これが「魚BAR」。
この取材で、心斎橋ミツヤの小儀さんが「魚BAR」を推す理由がよーーーーっくわかりました!同じく飲食を営む御立場として、味はもちろん、お仕事の高い精度や商いの真心を感じ取られているのかもしれません。(ちなみに、心斎橋ミツヤでは4月28日(木)から今夏のかき氷が始まっています! そっちの記事も是非ご一読を!)
さて、単品は「平あじ」と「しまあじ」の食べ比べで♪ ここで行きたくなりますねーーー生ビール!確かにセットからのアラカルトは魅惑的だわ★
◆にぎり
本日の特選十貫 3,080円
本日の特選八貫 1,980円
松にぎり 1,760円
竹にぎり 1,210円
梅にぎり 870円
こぼれ軍艦 1,480円
親子サーモンづくし 1,100円
まぐろづくし 1,760円
うなぎづくし 1,300円
◆海鮮丼
海鮮魚くみ丼 1,600円
特上 海鮮魚くみ丼 2,530円
海鮮丼 980円
※価格は税込です