行き着く先は「オーダーメイド」なのか？

オシャレぽっちゃり男子がクローズアップされる昨今。その話題に限ったことではありませんが、痩せていても太っていても、自分に合った衣服を身につけることは美意識の第一歩だと思うのです。衣服に合わせて体型を変える努力も賞賛されるべきでしょう。しかしながら、今の自分をもっと素敵に魅せてくれるサイズ感やカラーや質感やフォルム。それを上手に選べている人は根っからのオシャレさんではないでしょうか。究極のところ･･･行き着く先は「オーダーメイド」なのか？？そんなワケで調査開始です。

ここは大正12年創業のオーダースーツ専門店「Bespoke Tailor KATSURA」。人の手によるハンドメイドスーツからスミズーラ(ファクトリー縫製)まで、お客様だけのこだわりのオーダースーツを手がける老舗テーラーです。本日はオーダーJKの流れを追ってみました。

まずは、布選び。300種以上の中から選べますが！目移りされそうな方には敏腕スタッフ様がどんどんご提案くださいます。予算と好み、着用シーンなどご相談ください。

次に、採寸です。この採寸が本当に細やかな部分にまで何度もメジャーを当ててゆきます。当然の事ながら「自分だけの」１着。自身の身体に合わせた着心地をどこまでも追求してゆきます。面白いのが･･･

見てください。肩の下がり具合、度数をも測ってゆきます。首回りの動きや肩周りの動きにも直結しそうな箇所。敏腕の専任者様の表情も職人の面持ち。空気がピン！と張り詰めますね。

次には着心地＆着丈のチェックです。原型となるゲージサンプルは店内に2号～10号と幅広く用意。怒り肩の方、反り身の方、なで方や猫背の方も、ここまでの工程で普段の姿勢のチェックもします。そしてJKのタイプにも様々なものがあり･･･

　

肩の作り部分ひとつとっても、専門用語がワンサカと･･･。でもご安心ください。初めてオーダーJKを作る方にも、一つ一つ実物を見せてくださったりしながら、分かりやすく進めてくださいます。洋装は単なるオシャレ軸だけでは語り尽くせない、歴史・文化やマナーが交差するもの。私たちの知らないこと、分からないことは、どんどんと専門家に聞けばいいんです。「なんでも聞いてください」と、桂様もニッコリです。

そうやってできあがるのが、自分だけの「型紙」。そこから起こされるのが「仮縫い」です。この段階でも一度袖を通し、着心地や動き、シルエットなどを確認します。かなり綿密かつ密度の高い作業の数々。どれもこれも「自分だけの一着のため」なのですね。大正12年創業の「Bespoke Tailor KATSURA」ですが、昨今、新たな分野にも切り込んでいます。それが･･･

なんと、デニムなんです。しかもただのデニムではありません。

ニッポンの、デニム。国産ジーンズ発祥の地である倉敷のメーカーと「Bespoke Tailor KATSURA」がタッグを組み、ここ心斎橋でパターンオーダージーンズを適えているのです。男性のサイズを測る事にかけてはなみなみならない腕を誇る当店。その技巧がデニムにまで活かされるとは。
「国産のジーンズの良さを体感できる機会に」と話す桂氏。

数種のデニム地や、

色＆フォルム＆サイズも豊富なボタンにリベット、

こだわりだしたらきりのない革パッチ、

　

ポケット袋布やステッチも、自分好みにカスタマイズ。もちろん当店の採寸はベースのヒップ周囲からウエスト、太もものシルエットなど細部にわたって綿密に測り込まれるというのも嬉しい限り。

最後にご登場いただくのが桂様です。かつてもいまも、近隣または遠方からも足を運ぶ旦那はんたちと、古き良き美意識を培うダンディズム。2016年のいまだからこそ、今年は「一張羅をあつらえる」で始めるのもいいですね。