歴史ある 不二家レストラン
Store Info
- 店名不二家レストラン心斎橋店
- 住所大阪市中央区心斎橋筋2-2-23 2F
- 電話番号06-6211-9813
- URL
http://www.fujiya-fs.com/
大阪レジェンド洋食
遡ること1931年。心斎橋に一軒の喫茶店が誕生。その後、洋食屋さんとしても人気を博す不二家レストラン心斎橋店。1931年ごろといえば…銀座にあの伝説の洋食パーラーが在り、大阪は心斎橋にもレジェンド級の洋食屋さんが誕生した頃。歴史において決して引けを取らない「不二家」。改めて、その存在感に脱帽です。そんな不二家のペコちゃんは…実は「86歳」という計算になりますが…
都合の悪いことにはノーコメントの姿勢のよう。ここ不二家レストラン心斎橋店では、「心斎橋限定メニュー」が多種用意されており、ワタクシもそれを楽しみにと通っております。今日はその話しがききたかったんだけれどな、やはりこっち向いてくれませんか?ならば、仕方ない、ということで、この方にお話を伺います。
店長の山口様です!不二家にお勤めになられて約40年。不二家の歴史を語る語り部は、まずは心斎橋店の特徴について触れてくれました。
心斎橋店の歴史を感じさせるのが、この漆黒の梁(はり)。折り目正しく連なる梁は、よく見ると規則的に彫り目が入っているのです。いまではこんな仕事をほどこすレストランはなかなかお目にかかれません。そして・・・
こちらの厨房フード。こまかな槌目(つちめ)が施された銅製のフードは、この下で手を動かすシェフたちを讃えるかのようで、、調理をする職人がリスペクトされる風土すら感じるのです。山口様いわく「いまでは、このような内装は再現できないんじゃないかというくらい、建築の粋が集約されているんです」と。64年前から変わらずに、威厳ある店内を保つ心斎橋店なのです。
そんな山口様もかつては厨房で腕を奮っていたシェフのひとり。洋食文化が花開き、技術や発想がドンドン進化していった時代を見てきた方なのです。その体感でいまも提案し続けるのが・・・
心斎橋店限定メニュー。「定食」や「ご膳」など、この周辺で働く人たちの「お昼の充足」となるよう提案されているのです。本日は4/1から提供開始される“あの”メニューをご紹介!
そう、こちらが「鉄鍋ハンバーグオムライス トマト&チーズソース」。実はこのメニューには、歴史ある不二家のコンテンツが秘められています。まずはこの「鉄鍋」から見てまいりましょう。
いまでこそ「スキレット」がフォトジェニック的に流行っていたりもするのですが(ワタクシももっています♪)不二家さんではかれこれ10年以上も前からこの鉄鍋を実用的に使っていたそう。有名な話では、今はなき梅田8番街の「不二家レストラン」で、こちらの鉄鍋に盛り込まれた「ナポリタン&オムライス」は、当時その界隈で伝説的なメニューだったそうです。
この持ち手の赤いカバーも昔ながらのもの。この鉄鍋に今回、心斎橋店限定で盛り込まれるのは…オムライスとハンバーグ。そう、皆が大好きな洋食メニューであり、不二家レストランが守り続ける伝統の味なのです。
店内で溶いてから濾すという手間をかけて作るトロトロの半熟玉子は、口内に運ぶとフンワリやわらかく♪
ケチャップで丁寧にソテーするケチャップライスはフライパンで一粒一粒に火を通して…まさにフライドライス状態。トロトロ玉子と相性はバツグン!
そんなオムライスをキュッと引き締めるのは、山口様いわく「オーソドックス」なトマトソース。でも現代のジャンクな味覚に慣れ親しんだワタクシの味覚からすると、定番(オーソドックス)どころか、鮮烈な味なのです。糖をこれでもかと添加したトマトソースではなく、自然な甘味と輪郭の強い酸味に、おもわず「キレイな味~」と感嘆が!
気になるハンバーグは?といえば。ナイフを入れた途端に・・・
ジュワーっとあふれ出る肉汁!いい香りが立ち昇ってきます♪この肉汁、これでもかってくらいあふれ出てきます。
ナイフを入れた瞬間は、ナイフが入りにくくて「食感が固め?」と思ったのですがこれが大間違い!実際に食すとフワフワと柔らかい。細やかながらもミンチ感のある食感は密度が高く、ナイフを入れると固い、口内ではホロホロとほどけるミンチ!
牛と豚を独自の配合で合わせ、毎朝シェフたちが自らの手で捏ねて寝かすバーグ。注文が入ると、170度~180度のグリドルに乗せて、表裏6分。
書けばカンタンそうに聞こえますが、表面の様子や加熱によって立ち上がる香り、焼かれる音の全てに注視して仕上げるからこそ…肉汁は閉じ込められ、ミンチはホロホロとほどける食感になるのです。
さらにポイントは、このチーズ。トマトソースの酸味を和らげたり、コクに奥行きを出したりと、多くの役割を担っています。実は2種のチーズを使用しているそう。
「この分かりやすい味わいは世代や性別を超えて好感をもたれ愛されます」と話す山口様。だからゆえに、その「定番」をどこに設定し、どう維持していくのかは、本当に難しいことだと。
確かに、そうです「解る人だけついてこい」と言えるほうが、どれだけ楽なことか。
今日も不二家レストラン心斎橋店はオープンしていて、多くの方が食事を楽しんでいます。これが毎日毎日1931年から。そして必ず「食べたかった味」があって「そうそうコレ」と思いながらホッと過ごすひと時は、シェフたちやスタッフさんたちの「見えない仕事」が無数に積まれて叶えられている。そう考えると、「年齢イジッてゴメン」とペコちゃんにも謝ってみたのですが、最後まで怒ったままのようでございました。
- 鉄鍋ハンバーグオムライス トマト&チーズソース 990円
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※価格はすべて税込
※4/1から心斎橋店限定提供