落ち込んだ時は、コレだ！

自分の機嫌は自分で取りなはれ。

以前、星乃珈琲店をご紹介した際に「落ち込んでいる友達に、心斎橋で何かご馳走する時」ってテーマでフレンチトーストをご紹介したこと覚えていますか？ワタクシいま、それどころじゃないんです。ワタクシ自身がダメ絶頂期。世間はあんな事態だし、上司にこっぴどく叱られ、友達と軽く喧嘩して、オカンとはさらに大喧嘩して、年末宝くじは外れ、やけくそで飲み潰れて食べ過ぎて、お腹も頭も痛くて、とにかく自信喪失。消えたい、もう頑張れない、誰かのせいにしたい、もう嫌だ。。でも、誰にもこんな惨めなこと知られたくない。。。

自分の機嫌は自分で取る、それが大人。今日は星乃珈琲で値段も予算も一切気にせずヴィジュアル指定で美味しいもんを食べてやるんです。誰も止めないで！

そこで見つけたのが「キャラメルりんごのスフレパンケーキ」です。これ季節限定メニュー。まーるいリンゴのヴィジュアルがポンっと乗ったパンケーキ。これだ、これに決定、即決定。ただし、ワタクシいますごく凹んでるから相当のことが無い限りは立ち直りませんよっ。

同店のパンケーキは“スフレ”タイプです。だから焼き上がりまで約20分。この間にうすらボンヤリと気持ちを落ち着かせて。このお店は陰影がすごくキレイで、昼も夜も落ち着く雰囲気。照明も陽光も心鎮ませる効果がテキメン。

客席のプライベートスペースも確保されていて、自分の世界にしっかりと入り込める。もし、万が一、ここで涙がボドボドボドと出てきても、だぶん誰にも気づかれないことでしょう、ぐすん。。

クイックに過ごすならカウンター席もあり。席数が意外に多いのも嬉しいポイント。コーヒーだけでも立ち寄りやすいですね。

それでは登場いただきましょう「キャラメルりんごのスフレパンケーキ」です。卓上に乗った途端、香り立つシナモン。そして、ウソでも誇大広告でもなかった…あのリンゴがチョコンと乗っています。しかもグリーンの葉っぱ付き。なんだ、このメルヘンさ！胸が締め付けられるやんけ！

今回はWサイズとはいえ、この高さ。決してワタクシの指が短くなったのではなく、土台のパンケーキが高いんです。これ、まるまるいっこ、自分のためだけのもの。そうです、今日は自分のためだけに過ごすと決めた時間。

とはいえ、シアワセのおすそ分けに1枚パシャリ。「#キャラメルりんごのスフレパンケーキ」の準備もばっちりにて、それではいただきます♪

同店が誇るスフレパンケーキは相変わらずの絶品♡焼成したカリッと表面は限りなく薄く、中身は泡のようなふわふわ感。麦の味わいとキャラメルの香ばしさが口内に広がり、まずは夢心地。

そしてリンゴのコンポート。トロリとした食感にうっすらとリンゴの酸味。何より、人肌強の温かさでクリームとの冷温コントラスト。食感も温度もお見事な構成です。

いよいよリンゴへと挑みます。葉っぱはミント、枝部分は削りチョコ。なんと魅惑的な擬態でしょうか。こんな可愛らしいリンゴを崩すのはほんとうにほんとうに忍びないけれど・・・・

心を鬼にしてスプーンをブスっと。なんと、ラズベリーソースをまとったバニラアイスだったんです。甘酸っぱいリンゴを崩しながら、パンケーキ生地を愉しみ、コンポートやミントやチョコで箸休め。すべてのエレメントを覆うのが、キャラメルとシナモンの薫香。リンゴンベリーの酸味が爽やかなアクセントに。「冬」を体現するような構成に、しばしウットリと。

目にも舌にも鼻にも美味しいキャラメルりんごのスフレパンケーキ。丁寧に作られた甘味は落ち込んだ心に少しずつ余白を広げてくれます。余裕だったり、美味しいものを味わう感覚だったりと。閉じていた気持ちがゆっくりと開いて、食べ終わりには落ち込む気持ちも冷静に。不運だったことや上手くいかなかったことを冷静に引き受けられる気持ちに。

これが、美味しいのパワーです。甘いのパワーとも言います。これは落ち込んだ時の特効薬。嫌なことがあった時にも、じっくりと内省する前の極上の「一呼吸」的な逸品。

帰りには陰影ばかりを追っていた目線が、こんな開放的かつ爽やかな照明にも目が向けられるようになって。美味しいものの力ってスゴイ。とりわけ星乃珈琲の期間限定スィーツは強い！皆様もキャラメルりんごのスフレパンケーキを是非ご賞味ください♪