今年の本命浴衣
Store Info
- 店名松屋
- 住所大阪市中央区心斎橋筋1-5-19心斎橋筋「しんぶら街」なか
- 電話番号06-6252-6829
- URLhttps://www.matsuyagofukuten.com/
- AREA
- 4
- EAST
まずは、ご覧ください。
琉球の衣装に、からじ結い(琉球伝統の髪型)の麗人が向こうを向いています。さて、彼女は何を眺めているのでしょうか?そして、どんな表情なんでしょう??想像を掻き立てられます。
次にこちら。ワーゲンやフィアット、ルノーにミニ。名だたる名車とともに向こうを眺める女の子たち。彼女たちも何を眺めて、どんな表情?
次にこちら。赤茶のレンガ造りの町並みは台湾の風景。その道の向こう、曲がり角の向こうにはどんな景色が広がっているのでしょうか??
一枚の平面から、その向こう側を想像させてしまう。奥行と物語に富んだ、この絵を描いた人は・・・
実は、昭和21年創業の老舗呉服店「松屋」さんのご店主、柴橋様。そう、松屋さんといえば、2018年3月に当企画で「M’sサロン」さんを取材させていただいた、あの、松屋さんです。
2018年3月「M’sサロン」の記事を見る→
和装に対する正統な知識・確固たる美学をもってこそ。その上で、柔軟な視野を併せ持って、硬軟自在に皆様の和装のお悩みに答えてくれる、あの、松屋さん。
さて、この時期。和装といえば…そう、浴衣です。もし、ここ松屋さんで、先ほどの絵を描くようなご店主に、とっておきの一着を選んでいただいたとしたら・・・?そう考えるとワクワクしませんか?
例えば、この絵。蓮(はす)の花が活き活きと生命力を打ち出して、それでいて上品に描かれています。相反する美しさを一枚に表現する、幅広いグラデーションのような審美眼の柴橋店主。では、とっておきの一着を見せてもらいましょう♪
まずは、琉球紅型(びんがた)。沖縄の伝統的な模様です。川上から川下へと流麗な流れの中に、蝶や花が舞う鮮やかなシーンです。一枚に描かれる鮮やかで大胆なモチーフは、琉球ならではの異国情緒も感じられます。
「赤も黄色も緑も、内地とは異なるその土地(琉球)の解釈が面白い」と話すご店主。まさに、ハッと目を惹く、どこかオリエンタルな配色に見入ってしまいますね。
対して、こちらは非常に伝統的な和の柄といえます。描かれるのはナデシコ。縦に入る縞模様を遮るかのように、ボンッ、ボンッと花火のように配置されます。ナデシコがストライプを引き立てて、ストライプがナデシコを引き立てる。眺めていて飽きることのない一着です。
こんな風に、構図や意匠の視点から浴衣を解説してくださるのも、柴橋様ならでは。柴橋様が描く人物が向こうをむいて、見えない対岸を想像させるように、一着の浴衣でもその向こう側を見せてくれるのです。
ここまでは、まだまだ序盤。では、ここから、さらに面白い浴衣の世界をお楽しみください。男性用浴衣の登場です!
あらまぁ!!なんとも粋です。すべての模様が濃淡を帯びて、ふわりと浮かび上がるような意匠。男性用浴衣はとかく紺や黒など保守的になりがち。「男性こそ浴衣の遊び心が弾むんですよ」と話す柴橋様。
よく見ると、この模様は歌舞伎の化粧法「隈取(くまどり)」になっているんですね。しかも紫で。高貴にも艶感としても、これは相当に粋の部類。よっ、男前!!
次の男性浴衣がこちら。鯉が川を登る様子が臨場感たっぷりに描かれます。ビシャッビシャッと音が聴こえてきそうなほどの躍動感。水墨画のような静寂さと、鯉の躍動感がたまらない一着。
皆様。ここからが真打です。呉服の老舗店ならでは、多方面に趣味嗜好を広げる柴橋店主ならではの、究極の対比をご覧あれ。
店頭に飾られるこの一着。図案といい色合いといい、まさに粋な江戸情緒だと柴橋さんは話します。生粋の正統な「粋」さ。日本画のような構図は独特な艶感もにじみ出ていると。
紺×朝顔というスタンダードなモチーフだからこそ、抑制の美学から色気が見え隠れ。ほのかに紫を帯びる紺に均整の取れた朝顔が並ぶと…日本人の美意識が刺激されますね。
そんな清楚な一着に帯を合わせます。主張しながら品よくまとまる辛子色は伝統ある博多織で。
紺色を受け流すような白も素敵です。
対して、こちらは徹底的に刺激的に“遊ぶ”一着。大ぶりのバラがびっしりと描かれる、モノクロの一着です。なんという大胆さ!
合わせる帯もバラ。表は濃淡の横縞に折り返してバラをチラリと印象付ける。そして・・・
辛子色でキュッと配色ポイントに。ここまでくると、浴衣のバラがさらに大胆に際立つという、松屋マジックともいうべき合わせ技!
よ~っく見ると、帯留めもお花モチーフ。しかも西洋のアンティークのような造り。小さな遊び心によって、ボーダレスな美しさの浴衣コーデが完成しました!
店内にはフォルムの美しい下駄や、
各種小物もございます!
心斎橋筋商店街・心ぶら街のいちばん奥。静かな静かな一軒、松屋さん。
実は、相当に粋でお洒落な遊び心にあふれています♪
ここ松屋さんで、こんな絵を描くご店主に、とっておきの一着を選んでいただいたとしたら・・・?かなりワクワクとしてきます!皆様、今年の一着は松屋さんで是非どうぞ♪
◇浴衣大特価中です!
- 琉球紅型 15960円→7980円
- ナデシコ縦模様 15960円→7980円
- 紺 朝顔 15960円→7980円
- 博多織帯(辛子/白)各5980円
◇バラのコーデ
- ・浴衣 15960円→7980円
- ・帯 4980円
- ・三分紐 6480円
- ・帯留 3480円
- ※価格はすべて税抜です。
- ※男性用浴衣は柴橋店主様の私物です。