初夏のグリーンスムージー

創業慶応元年、約150年の歴史を誇る老舗名店は、心斎橋で上質なお茶を提供し70年。家族3代でご贔屓にし続ける方々もいらっしゃるくらい…歴史ある一軒なのです。スィーツ専門のレシピコーディネーターたちからも支持されるのは…

京都 宇治の抹茶のコーナー。
香り高く甘味を伴なったまろやかな渋味や、先鋭な印象を残す苦味も。

正直、お料理に使うのはもったいないくらいの逸品なのです。そして私がいつも感嘆してしまうのが、

この見事な網代天井や駆け込み天井。茶の湯の心が宿るかのような数奇屋風の造りは、日本人の心を落ち着かせてくれますよね。今回、店長様からこのデザインを手がけた方のお名前を伺って、意外ながらも納得。すみません、ここでは内緒です。

店内には急須で淹れた日本茶を体験できる「日本茶喫茶　ととやとや」も完備。みなさん、老舗の名店ですがどうぞ緊張されずに。店長様もスタッフ様も、本当に気さくに温かく迎えてくださいます。

さて、今回はそんな宇治香園さんの抹茶「松殿の昔」を用いて、初夏のスムージーを作ります。こちらの商品、お手元に取られましたら是非そのまま召し上がってみてください。爽涼感溢れる香りと、端正な苦味、後口の甘さも。スッと心が鎮まる、そんなお味です。

あわせるのは、水菜とイチゴとキゥイ。今回は「松殿の昔」をメインとするべく、味の主張が柔らかい果実と野菜を集めました。

全て乱切りにしてミキサーへ。水を少し注いで攪拌したらそのまま冷蔵庫で30分。この30分で、素材同士が調和し、味になじみがでます。仕上がりを考えると…実は大切な30分。

ここが大切なポイント！ 「松殿の昔」を入れるのは、素材を冷蔵庫で寝かせた30分後。適量を入れたら、再度ミキサーで5秒だけ回します。こうすることで、なじんだ果実と野菜の中に「松殿の昔」の風味が程よく主張するのですね。

水菜の青味とイチゴとキゥイの酸味。これが馴染むと高い爽涼感のスムージーに。キュッと味を締めるのは「松殿の昔」の清澄な風合いと苦味。いまでは病み付きになってしまい、毎日のように飲んでいます。