2015.06.01

麗し、浴衣の世界

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マウンティングがなんだ、突き抜けろ!

最近、流行ってますよね。女性同士のマウンティングやヒエラルキーやカースト。頂点から下に三角形にひろがる、ピラミッド型のアレ。ワタクシまーったく理解できません。いやほんと。だって、ワタクシ以外はみーんな「下」でしょ?ワタクシ以外に2番も3番も付けさせませんよ。ワタクシ以外は全員「平等に下」なんです。なんて、冗談はさておき。やっぱり女子ならば、浴衣姿は誰にも負けたくないもの。ならば・・・その道のプロ中のプロに聞くべしと、商店街にやって来ました。

ここは「中村屋」さんです。明治27年創業の呉服屋さん。現在も京都・奈良・神戸・和歌山からも、さるご夫人方が足繁く通う一軒なのです。ご対応いただいた谷さんもとっても親切な方で、かつての心斎橋の“だんなはん“風情漂うダンディズム。でも、緊張しなくても大丈夫!なぜなら…

「うちは老舗ですが、老舗だからこその遊びもあるんです」と話す谷さんは、和装のルールや約束を重視しながら、現代風のアレンジにも造詣が深い。「時代に応じた流行やアレンジもあります。けれど、本来の約束ごとを知った方が流行やアレンジがもっと楽しめるでしょう?」とのこと。

そんな谷さんに2015年の浴衣の傾向を伺いましたところ…。右側が今年も主流で従来から人気の高いテイストの一着。濃いトーンにパキッと映える柄が美しいですね。対して左は、2015年の今年に徐々に人気が上がってきたテイスト。淡い下地が涼しげで可憐です。

そんな2着に、谷さんから帯のご提案。うーん!さらに美しく映えます。アナタは右派?それとも左派?どっちも捨て難いですね。2着用意したって、結局は出かける前に迷ってしまいそう。それにしても、たーっくさんの帯の中から瞬時に最適な1本を選ぶあたり…さすがは老舗です。

しかも今年は生地にも技ありな1点が狙い目です。サラリとした無地生地に柄が描かれるタイプが主流だった昨今から、今年は地模様のある格子生地など、織り方にも趣向が凝らされています。身体が動くたびに流麗な印象を残してくれますね。

生地といえば…浴衣は絞り!この絞りにもモダンなものが出てきておりました。綿だけでなく麻も混ぜ込む一枚は、大きな柄をポイントに施した愛知の有松絞り。柔らかい色といい、やさしい模様といい、ハッと目を惹くこと間違いなし。素敵ですね。

実は谷さん、店頭に女性が入ってくるだけで店内の一着が頭に浮かぶほどの見立て上手。長年の経験から「この人にはどんな和装が似合うのか?」が瞬時に“視える”のだとか。サササっと羽織らせていただいたのは、京都の一着。可憐で淡い紫が、豪傑なワタクシに合うのかしら(怯え)。

張り切って浴衣を着れば「やる気のない仲居さん」と呼ばれてきたワタクシが…おーっと、「船場のいとさん」に近づいたではありませんか!そんな気分にさせてくれるのは、中村屋さんの一着と谷さんのお見立てのおかげ。こうやって実際に羽織らせて頂けるのも、老舗店ならではですね。

さて、そんな麗しの一着もきちんと着なければ真価は発揮しません。襟元の開き具合や帯の位置、おはしょりの整いなど、押さえとくべきポイントはいっぱい。中村屋さんでは当店で購入した浴衣の無料着付けやクリーニング(要予約)も行っています。これはかなりの安心感。

「浴衣姿は誰にも負けたくない」そんな野心まんまんなアナタ!今年の1着は老舗店でプロのアドバイスのもと、一生ものの1点を見つけてください。店頭に立った瞬間…谷さんの目には“あなただけの1着”が視えていますよ。

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