年末だ。手土産だ。

忘年会のホームパーティに、お世話になった方への年末ご挨拶に、実家への手土産に。何かとこの時期欠かせないのがアルコール。泡弾けるスパークリングやシャンパーニュ、重層的な風合いのウィスキー、食材の旨味を口中で引き出す日本酒やワイン。山海の幸が栄養を蓄えるこの季節。グルマンが最も目を光らせるシーズンに、食前・食中・食後をより深くする一杯を愉しみたいもの。今回はワタクシたっての希望でごりごりに押しを重ね、大丸心斎橋店のお酒コーナーを取材に来ました。

まず、強く訴えたいのがこのコーナーの専門性。多種多彩な品揃えはもちろん、スタッフ様たちがとにかく凄い！ソムリエ、利酒師、ビアソムリエ、焼酎利酒師、ウィスキーコニサーなどなど、専門アドバイザーたちがお客さんを迎える、恐るべしワンコーナーなのです。もし、この全員がひとつのレストランに集結したら…あのタイヤメーカーも、星が5つあっても足らないでしょう。

しかも、みなさますごく親切なんです。こわーいお店でソムリエさんにオドオドとした経験のあるあなた！（ワタクシのことですが）必見ですよ。なんせ、とっても分かりやすい言葉で、ゆっくりと丁寧に、使用目的に合わせて、時にはユーモアも含ませながら、厚く相談に乗っていただけます。ワタクシも何度も頼らせていただいております。では、ケース1からはじめましょう。

ケース1.
友達と年末ホームパーティをします。ワインや日本酒だと料理の趣向が偏ってしまうから、泡ものにしようかとも思います。けれど、有名なシャンパンって高いんですね。諦めてノンアルコールパーティにするしかないのかと…。

【スタッフ様のお答え】
諦めなくても大丈夫です。もちろん高額なシャンパーニュは美味しいですよね。けれど、今回は皆様で集ることが目的。楽しく乾杯しましょうよ。濃い味や淡白な味など、どんなお料理にもマッチングして、パーティ気分が高まるスパークリングワインでいかがでしょうか？

イタリアのフリウリ地方のスパークリングワイン「ペルル・ディ・ピエラ」のシリーズをご覧ください。辛口や、酸味の効いたタイプ、フルーティなものなど多彩です。ボトルもキレイですよね。
そして、スペインのスパークリング「CAVA」は、お馴染みのサクラパンダボトルでどうぞ。ピンクはロゼで少々甘口。ブルーはブリュットで辛口です。どちらも2000円以下の１本ですよ。

ケース2.
お世話になった年配の方はウィスキー好きで、ご挨拶の手土産に1本持参したいのですが、私はカシスオレンジしかお酒は飲めませんのでウィスキーなんて全く分かりません。まさかカシスリキュールをどうぞ、なんて訳にもいかず。途方に暮れています。

【スタッフ様のお答え】
1番いいのはその方が普段飲まれている銘柄を知ることですが、今回はそれができませんね。でも大丈夫。そんな時は「ブレンディッド・ウィスキー」をお薦めします。ブレンディッドとは文字通り、ブレンドしてあるウィスキー。これらは、水割りやロックやソーダ割りなど幅広く楽しめます。

つまりは、守備範囲が広いということ。お好みが分からない方に持参するには安心の１本なんです。例えば、サントリーの「響」。例えば、ニッカの「竹鶴」。他にもスコットランドやアメリカなど、ウィスキー世界は幅広いのですが、今、朝のNHKドラマやワールド・ウイスキー・バイブル受賞で話題性のある日本のウィスキーを手土産に。先方の方とお話も弾むはずです。

ケース3.
年始に実家へ帰ります。地酒が好きな父親と日本酒でも一緒に飲もうかと思うのですが、インターネットのお取り寄せでは味見ができません。しかも、トレビア的な蔵元情報を土産話にしたいのです。いろいろ要望してすみませんが、ひとつよろしく。

【スタッフ様のお答え】
お任せください。当コーナーでは、全国各地から1週間交代で、おすすめの地酒がやってきます。しかも蔵元からスタッフさんもやってきて、試飲コーナーも展開しています。味見をしながら醸造のお話や酒米の選定のお話なども聞けますよ。

一般では流通しないような希少な銘柄が登場することもありますし、なにより造り手の活きた話が聞けるというのも醍醐味ではないでしょうか。親しみやすい価格帯から「これは！」な銘酒までズラリと並んで、毎回楽しみに通われるお客様もいらっしゃいます。せっかくの機会なのでゆっくり吟味して選んでくださいね。お父様と良い時間となるといいですね。

ケース3までご拝読ありがとうございます。ワタクシなんて、「オシャレな人への贈答ワインが欲しい。石田○一みたいな人なんですが」なんて大バカな相談をしたこともあるんです。そしたら、なんと石田○一のエピソードを持ったワインが出てきたこともありました。驚きを通り越して感動してしまいました。造詣深く、親切極まりないスタッフ様たちです。いつもありがとうございます！