クリスマスも年始にも「鴨」

クリスマスにも年末年始にもぴったりの「鴨ロース煮」。私はここぞというおもてなしや試作の際には、必ず大丸心斎橋店地下1階お肉屋さんを利用します。幅広い商品も魅力ですし、専門的な肉腫や部位も豊富。熟成度合いと鮮度の両面に、細やかなお仕事が垣間見れて、いつも頼りにしています。

見てください。ツヤツヤで張りのある鴨ロース。上質な素材を入手できましたら、6割は成功。
あとは腕にかかってきます。では作っていきましょう。

皮面に格子状の切り目を入れたら、フライパンで両面を熱していきます。このとき、驚くほど脂が出てきますので、キッチンペーパーでこまめに拭き取っていきます。さて、鴨といえば「焼き加減が難しい」肉類の代表格。ある一点をこえると、すぐにパサパサになってしまいますよね。この段階では中央を指で押さえてまだまだ柔らかいくらいで調度よしです。表面に焼き目がついたら、熱湯に浸けて脂抜きをします。

次に、醤油、みりん、酒を煮立てて、脂抜きした鴨を入れます。ここでも問題は加熱。どこまで熱したらいいのか…迷います。

そんな時の方法をひとつ。画像のように軽く掌を握ってください。そして親指の付け根を押してみる。この位の弾力がベストなんです。煮あがったら、煮汁と一緒に冷蔵保存。日を追うごとに旨味が増していきます。

すりおろした山葵でも、果実を使ったフルーツソースでもいけますよ。美味しい年末年始をお過ごしください。