2016.02.01

バレンタインの一杯

Store Info

  • 店名Cocoa Shop AKAI TORI
  • 住所大阪市中央区心斎橋筋2-7-25 金子ビル2F
  • 電話番号06-6211-6638

バレンタインのお買い物あとに。

皆様、バレンタインの準備は万全ですか??中には豪快に「今日は私が全部奢るで!」という男前女子もいることでしょう。ワタクシ、そういうの大好きです。せっかくなので、チョコレートに由縁ある専門店で休憩などいかがでしょうか?うってつけの一軒が心斎橋にあります。

「Cocoa Shop AKAI TORI」は1972年創業。当時も今も、ココアを主としたココア専門店。ドリンクやフードは全てココア関連。階段を上がってエントランスをぬけると、まず、芳醇で香しい薫香に酔いしれます。

 

日中でも陰影の効いた店内は、目を凝らすとココア関連のディスプレイに埋め尽くされていることに気づきます。この空間の全てがひとつの世界「ココア」を構成しているかのよう。

 

この店で用いるのはオランダ、デザーン社のココア。 世界最大規模を誇るオランダのココア加工業社であり、製菓の世界では最高級との呼び声も高いそう。

練る、寝かす、タイミングや温度、濃度や糖度、そして香りも。ココアはそれひとつでお料理であるくらい、デリケートかつ無限の可能性を秘める食材。辛味や苦味もともなって、際限なく表情を魅せてくれるそう。創業者 菅田さんに、このシーズンにお薦めのメニューお伺いしました。

今回は特別に。大人なお二人のためのアルコールを添える一杯をご紹介。ココアはもともとブランデーやラム酒、ウィスキーといった強い味覚のお酒と相性がいいのだとか。それでもアルコール類を凌駕するほどにインパクトを残すココア。調和のとれた一杯を作るには量や温度、香りや味覚、そして濃度・・・といったあらゆる面を考慮しているそう。

その着眼と技巧は、ひとくち口に含んだ瞬間の先口、味わう中口、余韻を楽しむ後口に物語を作ってくれるのです。ホーローの小鍋とフレンチの調理器具“ホイッパー”を手際よく操りながら、菅田さんは、なだらかな緩急や鮮烈なインパクトを自在に創り出してゆきます。まさにココアのマジック♪

さて、ウンチクはさておき。華麗なチョコレートの世界を満喫です。まずは「ウィスキーボンボン」。まさに小さい頃、お父さんが会社でもらってきたチョコレートの中に入っていたアレをイメージした一杯。ココアに溶け込むホイップ。その上には砂糖菓子ノンパレール。横に添えられるのはウィスキー。

いただく瞬間にウィスキーを注ぐと・・・漂うチョコレートの香りから、ゆっくりと立ち昇るウィスキーの薫香。交わりながら鼻腔をくすぐると、もう目はトロリと垂れ下がる♡この器はロシアのホフロマという塗りの一点。極寒の地を彷彿とさせる温かな一杯を、いただきます♪

実はこの一杯、ココアとチョコレートのW使いをしているんです。ココアの芳醇さが全体に漂って、チョコレートの味覚が輪郭を締めて、ウィスキーの風合いが波々とグラデーションを打つ重層感。それぞれのエレメントが強く主張するのに、まーるく収まる円熟感。飲み進めるうちに溶け出すホイップが新たな緩急を生んで、ノンパレールの食感が後味を締める。なんて!考え尽くされた一杯なんでしょうか!?抑制が効いてるのに密度が高い、お料理のような一杯なのです。

次にいただいたのが期間限定「チョコレートジンジャー」。仏産のジンジャーブランデーを用いた一杯。うっすら漂う生姜の香りがなんとも爽やか。以前はココアを使っていたというメニューなのですが、ジンジャーブランデーとの相乗を高めるために今年はチョコレートを使用しているそう。

主張の強いジンジャーブランデーと対峙するチョコレート。決して安易に交わることなく、口中でも対を張ります。双方の存在感をうまく司っているのが温度と濃度。この微妙なバランスがたまりません。さらに驚くのがホイップの上に散る自家製の砂糖漬生姜フレーク。ジンジャーブランデーとフレッシュの生姜の対比が、チョコレートをさらに面白く魅せてくれる。

まさに・・・演算の妙。一杯をいただく時間がとてつもなく長く感じること請け合いです。ここで、多くの彼氏さんにお願い。もし、彼女お手製のチョコより美味しかったとしても絶対口にしてはアカンですよ。ソレはソレ、コレはコレ。バレンタイン、いい時間を過ごしてくださいね。

  • ウィスキーボンボン 800円
    チョコレートジンジャー 800円
  • ※全て税込価格
  • 【営業時間】12:00~19:00 定休日/水曜・第一火曜

CATEGORYFOOD TAG , ,

Loading..