2024.08.01

メンズ浴衣を総力取材!
夏をもっと好きになりたい、
そんなアナタにぜひ届いて!!!

松屋

「男性にも浴衣のおしゃれを楽しんでほしい」

浴衣のおしゃれは女性だけの専売特許ではない!昨年初めて当企画で男性浴衣に特化した記事を挙げたところ、アクセス数がガガガガガガガーーっとアップ。そうなんです、この情報を待ちに待っていたたくさんの皆様とつながることができました。こんなアナウンスができるのも心斎橋筋商店街に昭和21年創業の老舗呉服店「松屋」があるからこそ、そして、ご店主の柴橋さまが「男性にも浴衣のおしゃれを楽しんでほしい」思いがあるからこそ。

今年は柴橋ご夫妻の浴衣2ショットから記事は始まります。昨年は男性浴衣のコーデだけでなく、雪駄のご提案やお財布替わりのお金の持ち歩き方、スマホの持ち歩き方、動きやすいステテコ「しりっぱしょり」スタイルのご提案などもいただきました。今年はどんな切り口になるのか?そのヒントがこの1枚の画像に秘められています。と、その前に。

ご覧ください。こちらが、今年の記事の切り口をご提案くださった柴橋さんのイラスト入り企画書。そうです、2024年はさらにカッコよくて、粋でイナセで、クールな伊達男へのアイデアを伝授くださいます。そのアイデアは・・・

柴橋真紀子さんの装いにも秘められています。みなさま、一見して「おや?」と感じることかと。通常の浴衣よりも、もうちょこっとしっかり&フォーマルな印象。この印象の違いはどこから生まれるのか?絞りの浴衣が上品だから?それとも、プロのお2人がきちんと着付けをしているから?たぶん、どちらもそうなんでしょうが…もうちょっとクローズアップ。

絞り生地の淡いイメージに合わせる帯は博多の紗献上。おぼろなグラデーションの色合いに絞りの浴衣がマッチします。

結び方は「リボン返し」。一般的な帯の結び方にプラスアルファする「簡単にアレンジできる方法ですよ」と真紀子さんはニッコリ。

かんざしは白で涼しげな印象を!こんな大ぶりサイズが浴衣とマッチする、その理由にも今回コーデの秘密が隠されています。

その秘密、最たる箇所がココ!なんと半地袢を中に仕込んで、襟元を二重に仕上げているんです。これにより「気軽な浴衣の印象→きちんとお着物の印象」に移行。しっかり&フォーマルなイメージを見る人に与えるわけです。

となると、足元には夏らしいレースの足袋もしっくりとくる。そして、鎌倉掘りを施した重厚な下駄もマッチする。さらには・・・

レース足袋の底生地にはしっかりと布が当たってるので、下駄に慣れていない方でも痛くなりにくく、歩きやすいというわけ。

そう、今年は「夜のお祭り浴衣」ではなく、夏着物にも寄せていく「昼間の夏着物風スタイル」がテーマ。例えば、カフェやレストランのランチ、美術館や百貨店の展示会、気心知れたお宅への訪問などなど、夏の夜だけじゃない“浴衣の楽しみ方”をご提案いただきます!

◆◆◆ちなみに◆◆◆

ここまででご紹介した、真紀子さんの着付けやレース足袋、下駄や髪形やかんざしなどなど。松屋さんで浴衣を購入した方は、真紀子さんに教えていただきながら同じ雰囲気で準備ができます。ご相談はお気軽に!

と、なると。柴橋弘宣さんのコーデも気になるところ。ご覧の通り、いつもの浴衣スタイルよりもキュッと締まった印象です。ポイントは、紬風の浴衣をセレクトしている点。そして・・・

先ほどの真紀子さんと同じく、半地袢を使って襟元を二重に。この浴衣面と半地袢の色の合わせは、われわれ一般人には少々難しいので、実際に松屋さんで選んでいただくのが間違いがありません。ここ、ほんとに難しいですからね!

さらには雪駄にもご注目。雪駄の鼻緒には山梨の甲州印伝を施しています。雪駄の台にはこまかな網代が編まれて、下駄とはまたひと味違う雰囲気。いうなれば「おとな」そして「粋」。

昨年から雪駄をおすすめくださる柴橋さんですが、「下駄よりも足になじみやすい」ことを理由のひとつに挙げてくださっています。それに、なんといっても下駄よりも粋じゃないですか!雪駄は和装へのこなれ感を一気に打ち出すことができます♪「例えるならば、下駄はスニーカー、雪駄は革靴といったところでしょうか」と解説してくれる柴橋さん。なるほど!! ※雪駄➀

そんな理由からおすすめくださるのがこちらの合切袋。昨年はスマホやお財布の浴衣への仕舞い方を教わりましたが「それでも、落としちゃうんじゃないかと不安」といった声にも応える提案!

「男性がポシェット持つみたいで抵抗がある」なんて思ったアナタ。それは大きな間違い。ご覧ください、袋の口部分で紐を通す環が見えるでしょ?これが外付けになっているのが男性の持ち物であることの証です。さらには、環の仕様がべっ甲風である点も男性的粋さの象徴。

側面には細やかな網代を施し、表面は大島紬の生地。見る人が見たら“相当に洒落た”持ち物ってわけです!

大島紬を使っているというだけあって、浴衣ではなく着物にマッチする持ち物だと思うんです。そういう意味でも今回の、浴衣を夏着物に寄せていく「昼間の夏着物風スタイル」にはピッタリ。 ※合切袋➀

となると、こんな小物にも気を配りたいところ。タバコ入れの工芸品なのですが、喫煙されない方でも何かと便利なサイズ感。ワタクシならフリスクとかリップとか細々したものを入れたいですね!

さあ、ここまでくるともっともっと細部にまでこだわりを入れていきたい。帯の結び方にもひと工夫。ご覧になっていただいているのは「貝の口」という、最も一般的な結び方。いわば町人風とでもいいましょうか。丁稚さんや町の人たちの結び方ですね。これは、アレね、カムイ伝でいうところの夢屋七兵衛っぽいって感じかしら?

さらにアレンジしたのがこちら「浪人結び」。町人ではなくお侍さん風です、それも浪人風というだけあって、ちょっとアレよ、アレ、ね?ちょっとヤンチャッ気のある、あの感じ。カムイ伝でいうとこの水無月右近的な感じって言ったらイメージできる?

そしてこちらが「片ばさみ」。お侍さん風はお侍さん風なのですが、浪人風よりもすっきりとした感じで、椅子に座る際や車の運転でシートに座る際も邪魔になりにくい結び方。

こんな風に「貝の口」だけでなく、浪人風や片ばさみといった帯の結び方で男性の夏の和装はもっともっと洒落っ気が高まります。この結び方も松屋で浴衣を購入すれば、柴橋さんから教えていただけます。

それでは、お待たせしました。今回のテーマ、浴衣を夏着物に寄せていく「夜のお祭り浴衣」ではなく「昼間の夏着物風スタイル」、浴衣と帯のコーデを見ていきましょう!

気分は「書生さん」。街になじむ、あの頃の『私はその人を常に 先生と呼んでいた』~こころ

新潟の塩沢紬風の浴衣にこげ茶の帯。これはもう文学です。渋味と滋味が交差する、あの頃の大衆感を現代にリバイバルするかのような粋さ。これにステテコを履いて「しりっぱしょり」を決めれば、文士を志しながらあどけなさの残る、少年と青年のあいだのような趣きに!
※コーデA

旧帝大のインテリ&ヤンチャ 『親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている』~坊ちゃん

先ほどの彼よりももう少しだけ大人の世界に足を踏み入れた先輩がこちらでしょう。大ぶりでワイルドな柄をパキッと効かせて、辛子色の帯をスッとキメるイナセ具合。女給さんとも軽口が交わせて、文学も芸術も哲学も語っちゃうインテリ&ヤンチャなイメージ! ※コーデB

粋な大人男性の余裕『愛嬌というのはね、自分より強いものを倒す柔らかい武器だよ』~虞美人草

さて、こちらの塩沢紬風は大人の余裕そのもの。ベージュにうす紫の帯、こんな合わせは洒落と粋への照れがあるうちは着こなせない!渋味よりも華やぎ、それも絶対的な品に小さじ1杯分くらいの艶を隠し味に静かに注ぐほどの華やぎ。華やぎを自分の内に内在させる、大人男性の余裕です。
※コーデC

Get wild 『自然に従うものは、一時の敗北者だけれども永久の勝利者だ』~行人

最後はこちら。肢体を練りながら大きな口を開け、カッと目を開く獅子たちを描いた一着です。荒れ狂う獅子たちがなんともワイルド。地には「桐」と思われる和柄も配し、高貴さがどことなく漂うコントラスト。密度の高い背景にポンと添えるのは組み紐の帯。※コーデD

見てください、この帯の肉厚さ。そして細やかな陰影。まるでお獅子を鎮めるかのようにキュッと縛り上げて、吠え上げる本能とコントロールを一身に!!カッコいい!!!!

ここまでキメたならば、まだまだ欲張りたい。扇子にも粋を凝らして。鳥獣戯画を配した1本や、龍を配した1本、さらには、  ※扇子AB

モダンなブラックに、青や赤のラインが印象的なデザイン、そして・・・  ※扇子CD 

京都の伝統工芸を竹細工に注ぐ1本も。自分のなりたいイメージで、細部にまで美意識を宿す、これが和装の面白いところでもあるわけです。 ※扇子E

さて、そんな柴橋さんにはこんな特技もあります。イラストを施したポストカード、これ柴橋さんの作品なんです。
カルマンギア(フォルクスワーゲン)にもたれながら寄り添う2人。
ベン・E・キングの「スタンド・バイ・ミー」がBGMに流れています。
映画のワンシーンのようなイラストです。

こちらの2人はクラシックフィアット500(あの伝説てきなアニメ ルパン三世が乗ってるアレだよ!)にもたれて、スモーキー・ロビンソンの「ユーヴ・リアリー・ゴッタ・ホールド・オン・ミー」がBGM。

そして、実は真紀子さんも手を動かし描く(&書く)ことが得意。松屋さんの2階で主宰している「M`sサロン」で「己書(おのれしょ)」を開催しています。

「己書(おのれしょ)」とは文字通り、自分にしか書けない「字」と、自分にしか描けない「絵」で作品を仕上げる、やんわりとゆるく自分自身と向き合う時間。今回は夏をテーマとした真紀子さんの作品を見せていただきました。「私にもできるかな?」と興味を持たれた方は下記にご案内を記載しておくので見てみてください!

男らしさって、粋って、なんだろう?

最後に柴橋さんに質問です。昨今、有害な意味で語られがちな『男らしさ』。マッチョで威張ってて、支配的で暴力的で。柴橋さん、ほんとうの男らしさって、男の粋って何なんでしょう?

男の粋は我慢ですよ。たとえば、お店で長く待たされても、自分より先に誰かに譲る我慢。席に着いたらお酒も食事もそこそこで切り上げて、ほかの誰かのために席を空ける振る舞い。そういう振る舞いに象徴されるように、誰かや何かから労力や時間を奪って自分の所有を増やすことは男らしさじゃない。むしろ、心を配って譲ること。自分以外の誰かにも充分に行き渡ることに気を留めること。それがほんとうの大人の男の粋なんです。

みなさま、今回のメンズ浴衣特集はいかがでしたでしょうか。
今年、浴衣のおしゃれをさらにアップグレードしたい方も、初めて浴衣のおしゃれを楽しみたい方も、ぜひ松屋さんにご相談ください!

ここで8月~の花火大会をざっとまとめておきます。

2024年8月8日(木)/第69回茨木辯天花火大会
2024年8月17日(土)/建部大社 納涼船幸祭(滋賀県・大津市)
2024年8月24日(土)/泉州夢花火in泉南

などなどなど! そして、浴衣でお出かけができる日は “毎日” です!

◆雪駄➀/7,980円
◆合切袋➀/19,800円
◆コーデA
 ・浴衣/7,980円
 ・帯/3,980円
◆コーデB
 ・浴衣//7,980円
 ・帯/3,980円
◆コーデC
 ・浴衣/9,800円
 ・帯/3,980円
◆コーデD
 ・浴衣/7,980円
 ・帯/58,000円
◆扇子AB/各4,980円
◆扇子CD/各3,980円
◆扇子E/4,380円

※価格は全て税抜

真紀子さんの「M´sサロン」ご案内
こちらをクリック

店名:松屋
住所:大阪市中央区心斎橋筋1-5-19「しんぶら街」つきあたり
TEL:06-6252-6829
URL:https://www.matsuyagofukuten.com

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