2024.07.29

もはや伝説「肉 だしまき」
お昼に呑んじゃう裏ワザあり!
難波の超人気店の心斎橋店です

おばんざい わびすけ 心斎橋店

心ぶら街に潮流!話題のお店が集まってきています★

それは、昨年の11月のこと。難波で超が付く人気店の心斎橋店が「心ぶら街」にやってきました。超が付く、と書きましたが、語弊があります。超が1000個くらい付く人気店です。お昼時には長蛇の列で、残念ながらあきらめる人、「必ずここの味を食べたい」と粘る人、そして「やっぱり、並んで待ってよかった!」と大満足の様子を投稿する人も。その伝説的かつ神話的な大人気店の「心斎橋店」が「心ぶら街」にあるのです。ここで、難波店の話はストップ。幸運にも取材が叶った今回、心斎橋店には心斎橋店ならではの魅力が鬼ほど詰まっていることが判明。心斎橋店は心斎橋店として語らせていただきたい。すっごく素敵なお店なんです。

お店の名前は『おばんざい わびすけ 心斎橋店』

真っ紺の暖簾にピンク色のわびすけの花が描かれる暖簾。ほんとうに“こんなところに!?”と驚くほどひっそりと、ほんまにわびすけの花のようにさりげなーーーくお店を構えています。

さりげなさは外観だけではありません。店内もこの通り。カウンターのみで席数も限られるこのお店。取材のこの日も次々とお客さんが「あ、ここだ、ここだ」と暖簾をくぐり続ける、やはり人気店。

この空間それ自体がコミュニティのような気軽な店内に、BGMと同時に調理の音や香りに熱気が伝わってきます。目前で腕を揮うのは店長のがんちゃん。お昼はもちろん、夜も営業するこの店ですが、本日は大人気のお昼ごはんをご紹介します。そして、ちょっと表立っては言えない裏技もご紹介。

ここで、店長のがんちゃんに登場いただきます。沖縄県那覇市・首里の出身。18歳で料理の世界に入り12年目。この12年の間に、東京や沖縄や関西で、和食、イタリアン、沖縄料理、居酒屋などさまざまな厨房で各ジャンルの調理法をその手に磨いてきました。

調理法だけじゃありません。ホテルや料亭といった業態経験も豊富に。それゆえ、季節や仕入れ状況や厨房の条件にも振り幅を広く手が動く職人さんであろうかと。ご本人はそこまで語りません。これまで数百の料理職人さんを取材してきたワタクシの推察です。

大阪は4年目のがんちゃん。ここ大阪で仕入れることのできる食材の春夏秋冬を4回体得してきた、というわけです。つまり、がんちゃんの頭の中には、各ジャンルの調理法と季節の食材、そして目前で注視してきたお客さんの反応のすべてが「引き出し」に仕舞われているのです。しかも、ミッチリと。

その知見と造詣と体得した経験が注がれる人気メニューがこちら「毎日小鉢が変わる 昼定食」です。3種の小鉢に一皿の刺身、そして漬物と豚汁とごはん、さらには選べるメイン料理。この中の小鉢が、比喩でも大げさでも誇大広告でもなく、リアルに毎日変わるのです。つまり毎日通っても、日々新しい発見がある。

例えば、この日。
◆右奥→肉団子の醤油和え
鶏の肉団子にキャベツを添えて、醤油の旨みを餡でまとわせる一品。
◆右上から2個目→マカロニ
モッチリとしたマカロニにパプリカパウダーをかけて独特の旨みと甘みを添える一品。
◆左上→鯛の刺身
わかめを添えて。跳ね返すように活かった食感と滋味。そしてわかめの滋味。
◆左下→キャベツの明太子ぺペロンチーノ
加熱して甘みを増しながらもシャッキリ食感キャベツに明太子の辛みと旨み。
◆右下→柴漬け
調理法×食材のバラエティ豊かさはもちろんのこと、この5つの器に六味(五味ちゃうで、六味あるからね!)五色が散りばめられ、さらには食感も多彩に。がんちゃんのこれまでの経験がこれでもかと注がれる小鉢たち。
これだけでも「食べて、味わえるって、スッゲーーーー幸福!」と本能が騒ぎ立てるはず。

しかし、そこで終わりではありません。ここが真打ち、メイン料理です。
この日のメイン料理は、
・鶏もも唐揚げ
・肉豆腐
・鶏むねチキン南蛮
・アジフライ
・豚の生姜焼き
・肉 だしまき

上記から選べたのですが、問題作なのが「肉 だしまき」なのです。そう、人気とか話題とかじゃなくて、まさに「問題作」な一品。

ワタクシの注文が入ると焼き場に向かうがんちゃん。玉子焼き機の表面の熱を全身で察知し、溶き卵を注ぎ入れていきます。先ほどの笑顔は消えました。射るような目、小刻みに動かす手首、もうまさに全身の注意力を手元に注ぎ込み、カッカッカッと出汁巻きを仕上げていく気迫。

仕上げた出汁巻きに注ぐ牛煮・・・見えますか?この湯気、熱が水蒸気を白くしてモクモクと立ち昇っていきます。これを目前で見せられたら、もうすでに完敗です。

いま、もし「たかだか出汁巻きで大げさな」と思った、そこのアナタ。この店の出し巻きの味は、その口を一瞬で閉じさせるのに充分です。ピーーーーーンと張った表面を噛みしめると、中からブシューーーーーっとあふれ出るレア卵とお出汁。このブリンブリンに弾力あるワン・ツーテクスチャーを味わったら「大げさ」なんて絶対言えない。加熱で変容する卵の特性を最適に捉えたプロの出汁巻き。ひと口目で驚いたら、ふた口目でテンションが上がり、まだまだ味わえるこのボリュームに歓喜すること間違いありません。そして、

「問題作」なのは、ここから。上に載る甘辛く味付けた牛肉。毎朝早朝から炊くこの牛肉は、決して甘辛さで牛肉の持ち味を殺さない。しっかり牛の旨みを際立たせて、なおかつ、恐ろしいほど出汁巻きとマッチする、味覚も食感も香りもぜーーーんぶ!まさに「問題作」!!!

この「肉 だしまき」だけじゃなく、小鉢も含めて全般に言えるのは、角のない丸みと奥ゆきを帯びた旨み、それでいて輪郭がしっかりとある、こと。これは、北前船でおなじみの関西の「昆布&カツオ」コンビネーションとはひと味違う。それとは違ったアプローチで食材の味を引き出して引き立てて、お料理すべての根幹を下支えているのです。実はワタクシ、この店の核となるその「お出汁」の正体を偶然知ってしまったんです。でも、絶対絶対絶対内緒なんです。絶対明かせないんです。がんちゃんが言ったら許さんって、きつーーーーく口止めされたんです。

仕事(取材)も終わったので、あとは楽しみます♪

さて、仕事(取材)も終わったので、あとは楽しむばかり。実は「毎日小鉢が変わる 昼定食」は白ご飯をビールに差し替えて、お値段そのままという、わっるーーーーーい♡裏技があります。エヘヘヘヘヘ、そんな裏技あるのなら試さない手はありません。

まだ労働中のみなさん、すみませんねぇ、それではいただきます♪先ほどの「肉 だしまき」をハフハフと咀嚼して、ブシャーーーっとあふれるお出汁を堪能して、キンキンに冷えてやがる生ビールをグビっと。。きゃぁ~~~極楽すぎる!しかも、小鉢の鯛があまりにも旨みが強くて・・・

那覇市・首里出身のがんちゃんに、おすすめ泡盛の追加までお願いしてしまいました。もう止まらんねぇぇぇ★

6月の鯛というだけあって脂よりも旨みの方が強い鯛に、首里の瑞泉酒造『瑞泉』をガツンと。この強者VS強者マリアージュはかなりのガチンコ。両者一歩も退かないままに見事に口内で調和。たまらんねぇぇぇぇ~!!!

そして、がんちゃんとのカウンターごしの掛け合いがまた面白んだわ。大阪のこと、料理のこと、沖縄のこと、話が弾んでしまいついついまた一杯。これだ、これだね。屈託のないがんちゃんのお人柄がたぶん最大の隠し味やね。さすが大阪のカウンター文化、ここは通ってしまいそうな一軒です。

◆毎日小鉢が変わる 昼定食/800円
・メイン料理
・小鉢3種
・刺身1種
・お漬物
・選べるメイン料理
・豚汁
・白ご飯(同価格で生ビール差し替えOK)

◆がんちゃんのおすすめ泡盛/各500円

※白ご飯や豚汁が付く定食はランチタイムのみ
※夜営業は居酒屋スタイルです
※詳細は「公式 食べログ」や「ホットペッパー」をご覧ください
※価格は税込です

店名:おばんざい わびすけ 心斎橋店
住所:大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-5-19(心ぶら街 内)
TEL:070-8459-6023
URL:https://www.instagram.com/wabisuke.shinsaibashi/

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