みんなに聞いてみた！
10代の夏に読んでおいて損はない！
一生モノの読書体験
今回は「老害」回です。あえて、そうするつもりでした。
今回は老害回です。心斎橋の「気づいたら大人になっちゃってた」みなさまから、10代の夏に読むといいよって本やコミックを聞き周ってきました。これがなかなかに面白い！いろんな方たちからいろんな本やコミックが推薦されています。フタをあけてみれば「老害」なんてまったくなく、「今でも読んでます」といったご自身目線での推薦ばかり。みなさま、心斎橋の大人の方々はホンマにオトナでした。
『キングダム』原泰久／大森店長 （BAIT）
心斎橋PARCO5Fのカルチャーショップ「BAIT」の大森店長さんからは、古代中国の争乱を描いた『キングダム』を推薦いただきました。史記に一行だけ記述のあった内容をここまで壮大なフィクションへと構築した語り力。大森さんが推す大きな理由はその一点。その想像力や創作への意志、整合性の取り方、さらには読み手への巻き込み力…それらすべてが魅力だそうです！
『北斎漫画(全)』葛飾北斎／学芸員さん （大阪浮世絵美術館）
『北斎漫画』とは、浮世絵の絵師「葛飾北斎」が弟子用テキストとして描いた「絵手本」です。パリではジャポニズムを巻き起こした日本の葛飾北斎。「日本の漫画のルーツともいえるのではないでしょうか」と学芸員さんのご推薦。当時の生活を知る図鑑としても面白いかも！
『BLEACH』久保帯人／TAISEIさん （EVISU心斎橋店）
TAISEIさんからは、悪霊を退治する死神の代行者になった主人公のバトルアクションを描く『BLEACH』がエントリーされました。10代限定ではなく、大人世代も子どもも、未読の方は今すぐにでも読み始めてみてほしい！とのこと。絵柄もクールで、物語も面白い。読む人によって得るものが必ずある、と未読のワタクシにも薦めてくれました！
『ハイキュー!!』古舘春一／KURUMIさん （EVISU心斎橋店）
KURUMIさんのイチオシは、高校バレーボールの物語『ハイキュー!!』です。真のチームワークとは？を問いかけるような内容も含まれ、「頂の景色」は一人では決してたどり着けない・見れないもの。この春の映画も、むちゃくちゃ盛り上がっていましたよね。KURUMIさんに推しキャラ聞いとけばよかった～！！！
『人生で大切なたったひとつのこと』ジョージ ソーンダーズ／山田店長 （EVISU心斎橋店）
山田店長が推薦してくれたのは「18歳の娘さんが読んでいて、自分も読んでみた」という一冊。ベストセラー作家ソーンダーズが大学卒業式でスピーチした「人生で一番後悔していることは、優しくなれなかったこと」から語り始まる内容。全文がニューヨークタイムズ紙のウェブサイトに掲載され話題となり、日本語訳本も発行されています。きっと何度も読み返したくなる一冊なのではないでしょうか。
『覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰』／皆山店長 （Gap/Gap Kids 心斎橋店）
不安と生きるか。理想に死ぬか。そう問いかけてくるこの本は、吉田松陰が残した言葉を、今に生きる私たちにもわかりやすく変換した人生哲学書。いま部活やサークルで人を率いる立場にある人、もしくは、これから社会に出てリーダーシップを磨きたい人にもおすすめしたいと話してくれる店長さん。アスリート、俳優、経営者などから愛され続けるロングセラーです。
『ジェイソン流お金の増やし方』厚切りジェイソン／がんちゃん （おばんざい わびすけ 心斎橋店）
待ってました！これは超大事なお金の話。「お金の教育が不足している」という日本において、がんちゃんが10代のうちに読んで欲しいと太鼓判！簡単にできる、節約、資産を増やす方法、投資まで解説されながら、同時に人生を豊かにするヒントにまで厚切りに切り込んでいく一冊。お金のことを真剣に考えることは、自分の生き方を真剣に考えることと同義ですよ！
『イルージョン』リチャード・バック／カメラマン
「かもめのジョナサン」で有名なリチャード・バックのSF小説。自分のセンスを磨くこと、自分のセンスに自信を持つこと、興味のなかったことにも視野を広げること。そんなあれこれを示唆してくれた読書体験であったそうです。また、自らの力で切り拓く主体軸と、抗えない大乗との狭間を行き来する、ある種の“危うさ”も感じさせてくれた…と…、興味深いですね！
ちなみに！集英社版は翻訳が村上龍です。
『勇気論』内田樹／ワタクシ
24年5月に出たばかりの内田先生の新刊。往復書簡の形でとっても読みやすいです。「大きな声ではっきりと」話せることは、定型句か借り物の言葉だけ。自分だけのヴォイスを発見した時ほど、人は口ごもる。急がなくていいし、結論も出さなくていい。
いかがでしたか？10代の夏に読んだ本は一生モノの体験に。よい夏休みをお過ごしください！